妊娠カウンセリングプログラムの中で扱う重要な項目の一つに、

「子供を産み育てる大きな目的」を洗い出すというものがあります。

そして、この目的をより具体的に洗い出すために行うワークに、『500個ワーク』という、

子供を産み育てることで得る喜びや愛情を500個書き出すワークがあります。

しかし、喜びの持ち方がズレてしまっていると、現実化するための能力がうまく発揮できません。

そこで、”より効果が高まる喜びの持ち方”を見出すためのポイントを解説いたします。

 

①その喜びは、体験の途中の喜びか?それとも体験の後の喜びか?

子供を産み育てる喜びは、細かくイメージできるかと思います。

たとえば、

・子供の寝顔を見て癒されること
・子供を抱っこして子供の体温を感じること
・自分の子供に「ママ」と呼んでもらうこと

などなど。

これらの喜びを持つことは良いのですが、これらは「体験の途中の喜び」となります。

なぜなら、これらの喜びは、あなたの「子供を産み育てる大きな目的」を達成させるまでの
体験の途中の一つだからです。

「子供を産み育てる目的」なんて言われてもすぐには浮かばないと思うかも知れません。

ですが、「子供を産み育てる目的」は、あなたの「命の目的(生きる目的)」や
「女性として生きる目的」から辿っていくことで洗い出しやすくなります。

 

こんな話しがあります。

ある女性は、自分の祖母から、『女の役目は子供を産むことだよ』と言われて育ちました。

そして、大人になり、結婚し、妊娠をしました。

しかし、出産の際に、体調に異変があり、
子供は無事に産まれたものの、本人は植物人間の状態になってしまいました。

まさしく、この祖母の『女の役目は子供を産むこと』が実現化した瞬間でした。

つまり、この女性の無意識では、

「女性は子供を産んだらもう役目(目的)を果たしたことになる。= もう生きている意味はない。」

という風に解釈していたため、
もう自分はお役御免とばかりに植物人間になってしまったのでしょう。

(昔は生き延びること、子孫を残すこと自体が大きな目的でしたので、その目的で十分でした。
しかし、今の人生100年時代、女性にとって子供を産み育てることは人生の一つの通過点でしかないのです。)

これはかなりレアなケースですが、

それだけ『子供を産み育てる大きな目的』を洗い出しておくことは重要なものだということです。

では一体、この「子供を産み育てる大きな目的」を洗い出すには、どうすればよいでしょう?

 

②あなたは、子供を産み育てることで、どんな世界を創りたいですか?

いきなり壮大な質問だと思われるかもしれませんね?

しかし、これはあなたの潜在能力を十分に発揮させるために必要な問いかけでもあるのです。

脳の特徴として、「何のためにやるのか?」が分かっていないとそれを実現させられないのです。

これはタクシーに例えて言うことができると思います。

あなたはタクシーに乗った時に、行き先を具体的に伝えますよね?

タクシーに乗って無言で座っていてもどこに連れていけばよいのか運転手は分かりませんし、

「日本列島の真ん中あたりまで行ってください。」とざっくりした行き先を言っても、
あなたの本当に行きたいところには辿りつきません。

脳は、あなたの人生の運転手なのですから、行き先(「子供を産み育てる目的」)は
明確に伝える必要があるのです。

あるクライアントさんは、 子供を産み育てる大きな目的として、

「自分が今勉強している育児法を使って子育てしたい。
それによって楽しく子育てができたら嬉しいし、
そして、その経験を活かして、他のママたちも楽しく子育てができるようサポートしていきたい。」

と言っていました。

これが彼女の子供を産み育てる大きな目的です。

できるかできないか?ではなくて、

何でもできるとしたら、

「子供を産み育てることでどんな自分の世界(観)を創り出したいのか?」

と考えてみるのです。

「そんな立派な目的なんて自分は思い浮かばない」と思われる方も多いかも知れません。

しかし、あなたにも生まれて来た理由(命の目的)がありますし、
女性という性を選んで生まれた理由(目的)もあります。

これらの表現の一つとして、「子供を産み育てる」という手段があるのです。

 

しかし、結果を求めると手に入らない。

結果は、あくまでも後からついて来るもの。

人は、損得勘定で動いていると結果はなかなかついてきません。

これも、脳の特徴としても言えることなのですが、

脳は、望みを叶えるため、目標を達成するために集中している時には、
ものすごい集中力を発揮しますが、
その望みや目標が達成できるかどうかということを思った途端に
そもそも持っている能力を発揮できなくなる、という特徴があります。

これは、妊娠カウンセリングプログラム参加者用のテキストにもある、

FA型とFE型の思考パターンにも当てはまります。

FA(Fulfill Acrion)型は、行動で満たすという意味があるとおり、
赤ちゃんを授かれるかどうかということは脇に置いておいて、
”赤ちゃんを授かるために自分基準で主体的に行動をする。”というパターンです。

そして、FE(Fulfill Expectation)型というのは、 期待で満たすという意味があり、

『雑誌に取り上げられていた、あの有名な病院で治療を受ければ私も妊娠できるだろう。』とか、

『知り合いが○○というサプリを飲んで妊娠したから、
私もそれを飲めば妊娠できるかも!』と、”結果を期待して受け身で行動するパターン”です。

FE型のような思考パターンでは、脳は十分に能力を発揮できないのです。

たとえば、
『あと3キロ痩せたら欲しかったあの服を買いに行こう』
というのと、

『あの服を着るためにあと3キロ痩せよう!』

では、脳の動きがまるで違うのです。

 

 

子供も、仕事も、パートナーシップも、お金も、将来の夢も、ぜんぶ「自分の命の目的」と繋がっている必要がある。

 

①-a   『命の目的(生きる目的)』

①-b  『女性として生まれてきた目的』

②    『子供を産み育てる目的』

図にするとこうなります。

②は、①-a,bを表現するための手段になります。

ですから、②には、子供だけでなく、将来やりたいことやパートナーシップ、
仕事など、もっと色んな項目が入ります。

子供を産み育てる目的や、それから得られる喜びや愛情は、
あなたの命の目的を表現するための手段です。

 

あなたは、喜びの持ち方がズレたまま妊活をしますか?

それとも、正しい喜びの持ち方を持って妊活をしますか?